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Exxon Mobil

会社概要 

石油・天然ガスの掘削から販売までを行う多国籍総合エネルギー企業。証券コードXOM。本社は米国テキサス州アービングにある。民間資本の石油企業としては世界最大。Forbes社が2015年5月6日に発表した売上高ベースでの企業規模ランキングでは世界第7位にランクインした。(Forbesの記事はこちら。) スーパーメジャーと呼ばれる国際石油資本の6社の1角を成している。現在のエクソン・モービルはジョン・ロックフェラーが1870年に創業したStandard Oil Company の流れを汲むExxonと1866年に創業したthe Vacuum Oil Companyの流れを汲むMobilが1999年に合併して誕生した。私たちの日常生活により馴染み深いところでは、エッソ、モービル、ゼネラルというブランドで石油販売を行っていることで知られる。

 

キャッチコピー

"Energy lives here"

 

会社ホームページ

http://corporate.exxonmobil.com/ 

 

IR情報サイト

http://ir.exxonmobil.com/phoenix.zhtml?c=115024&p=irol-irhome 

 

スーパーメジャーと新セブンシスターズ

石油業界を理解する上でぜひ覚えておきたい言葉の一つはスパーメジャーと呼ばれる世界第1〜6位までを占める民間石油企業群です。これらの企業は欧米を中心とした先進国の企業が占めています。一方で、国営石油企業が多い新興国の中でも、2007年にフィナンシャルタイムズが紹介した7社も忘れるわけにはいきません。彼らは新セブンシスターズと呼ばれ、OECD非加盟国の中で最も影響力のある7社という事で紹介されています。(フィナンシャルタイムズの記事はこちら。)各社の規模感は、下記の表をご覧ください。石油採掘事業が新興国に依存している様子を確認できます。尚、ここでのランキングはフォーブスの記事から抜き出した日量ベースの生産量を基にしています。

スーパーメジャー
会社名

生産量
(百万バレル/日)

世界ランキング
Exxon Mobil 5.3 第4位 アメリカ
British Petroleum 4.1 第6位 イギリス
Royal Dutch Shell 3.9 第7位 オランダ
Chevron 3.5 第9位 アメリカ
Total 2.7 第13位 フランス
Conoco Philllips 2.0 第21位 アメリカ

 

新セブンシスターズ
会社名

生産量
(百万バレル/日)

世界ランキング
Saudi Aramco 12.5 第1位 サウジアラビア
Gazprom 9.7 第2位 ロシア
National Iranian Oil Company 6.4 第3位 イラン
China National Petroleum Corporation 4.4 第5位 中国
Petrobras  2.6 第14位 ブラジル
PDVSA 1.9 第22位 ベネズエラ
Petronas 1.4 第25位 マレーシア

 

バフェット分析

 

消費者独占力を有しているか?
YES。多くの人が日々利用する自動車やプラスチックなどの原料はほとんど石油から作られています。代替エネルギー開発などは日々していきますが、この先も人類の日常生活とは切っても切れない存在であると思われます。
事業内容を容易に理解できるか?
YES。地下資源である原油を採掘し、それを精錬し、用途に応じた石油製品を販売して利益を得ています。さらに、ナフサなど石油製品を原料した石油化学製品の製造・販売も手がけています。
サービス・製品が20年後も価値のあるものであるか?
YES。代替エネルギー研究は日々進歩していますが、その目的は限りある資源である原油を必要不可欠なものに絞ろうというものです。当然ながら、20年後も石油の価値は変わらないでしょう。まして今後希少性が増していくならば、その価値は増すばかりです。

 

棚卸資産推移:急激な増減があるのは、注意!

棚卸資産推移:若干増加傾向にありますが、それほど急激なものではありません。
Exxon,buffett,stock

 

コングロマットであるか?その理由は?

Exxon Mobilは資源の掘削から付加価値の高い石油化学製品までという意味ではエネルギー関連から化学関連事業までを手掛けていますので、事業を多角化していることなります。主な内訳は次の3つです。1) 原油、天然ガス、石油製品の探索、発掘事業。2) 石油化学製品やポリプロピレプラスチック製品の製造・販売事業。3) 関連企業にて、これら事業をサポートする研究プログラムの運営事業。定義上は事業を多角化しているといえますが、一連の流れの中で周辺事業領域も取り込んでいるというのが実際です。

 

EPSは過去10年間安定的に成長しているか?

EPSマイナス成長回数:2回
年平均成長率:6.9%
年平均成長率(過去5年): 13.8%

比較的安定して成長していますが、やはりリーマンショックのような石油需要低下・景気低迷気にはEPSは下がっています。
詳細はいつものレポートで確認できます。
https://www.dropbox.com/s/xcq90ld28ey10dt/Exxon_report.pdf?dl=0

 

売上高、当期純利益、また売上高利益率をチェックし、さらに純利益の上昇を確認!
ここでは税引後の当期純利益を利用していますので、平均約10%を一つの目安にしています。人によって考えは違うと思いますが、20%以上ならExcellent, 20〜10%ならGoodってところでしょうか?

Exxon,buffett,stock

 

売上高利益率(2014年):7.9%
売上高利益率(10年平均):8.7%
過去10年は6-11%ほどで安定しています。

 

売上高、当期純利益とも景気の循環に合わせて推移しているようです。想像していたよりかは利益率は低いという印象です。

ROEは過去10年間高い水準を保っているか?

ROE: 25.0%
ROA: 13.1%

高い収益性を維持しています。

 

ここでは税引後の当期純利益を利用していますので少し低めに出ます。本来のメアリーバフェットの「麗しのバフェット銘柄 」に示された基準は税引前利益ベースでROE15%、ROA12%以上が一つの目安となっています。日本株に直接適用すると殆ど銘柄が弾かれてしまいますので、私の日本株基準はROE10%、ROA%5%以上としています。

 

強固な財務基盤を有しているか?

長期負債/当期純利益 = 3.2
負債比率(D/E Ratio) = 0.93

長期負債/当期純利益比率の基準値は、3.0以下であることです。

Exxon,buffett,stock
2008年以前は2.0で安定していましたが、リーマンショック直後と直近の2014年は基準である3.0を超えています。10年平均値2.29です。

負債比率の基準は、0.8以下を下回っていることです。

Exxon,buffett,stock
10年間の推移は0.9〜1.0と非常に安定した幅で推移しています。10年平均値は0.96。メアリー・バフェットの書籍では0.8以下という基準を提示しています。残念ながらその基準は未達ですが、一般的に受け入られているD/Eレシオの基準は1.0ですので、この水準はしっかりと満たしています。

 

現金、現金同等物も確認しよう!

Exxon,buffett,stock
リーマンショックを機に一気に現金保有額は下がってしまいました。その後も今のところ現金保有額が増加傾向にあるわけではないようです。

 

正直Exxon Mobilの財務状況は万全とは言い難いですが、及第点は満たしているというところです。

 

自社株買いに積極的か?

2014年発行株式枚数:8,019 million shares
2005年発行株式枚数:8,019 million shares

 

2014年金庫株式枚数:3,818 million shares
2005年金庫株式枚数:1,886 million shares

 

金庫株を1,932百万枚増やしていることから、Exxon Mobilは積極的に自社株買いを行っていることがわかります。

今期発行株式枚数−10年前の発行株式枚数 <0であるか?

 

価格上昇はインフレ率を上回っているか?

原油価格の代表的な指数であるWTI原油先物価格をもとに過去30年の推移を考えてみることします。まず1984年の平均価格は1バレル29.39ドルでした。そして2014年の平均価格は1バレル93.13ドルです。その30年間のアメリカの平均インフレ率は2.84%です。では、これらの数値を基に2014年の想定原油価格を計算しましょう。

 

計算は、1984年の価格に対して、割引(成長)率をインフレ率とすれば、2014年の想定価格がだせますので、2014年想定価格 = 29.39×(1.00+0.0284)^30 = 68.09ドルとなります。

 

次に実際の価格と想定価格の差が0以上であれば、インフレ率を上回っている事になりますので、2014年平均価格−2014年想定価格=25.04ドル。つまり0以上ですので、価格上昇がインフレ率を上回っています。

 

では、2014年後半から続くの原油低下基調を踏まえて、現在の価格を考えてみましょう。2015年08月29日現在のWTI原油先物価格は1バレル45.25ドルですので、現在の原油価格は20ドル以上割安に取引されていることになります。1バレル100ドル知覚で取引されていた近年も異常だったといえますが、現在の水準も異常であると言えるかもしれませんね。

 

もちろんこの計算には掘削技術の発展や政治的な前提などは一切考慮されていませんし、インフレ率の設定もアメリカを前提した設定となっていることにはご留意ください。

 

WTI原油価格推移

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(データ元について) このチャートは様々な経済データを確認できる”世界経済のネタ帳”さんから拝借しております。とても素晴らしいサイトですので、ご覧になって見てはいかがでしょうか?

 

その企業株価は、市場や経営上の一時的な問題の為に下落しているか?
現在エクソン・モービルの株価が下がっているのは、原油価格が低迷しているためです。具体的には2014年06月には1バレル105ドル付近で取引されていた原油が、2015年8月29日現在は45.25ドルまで低下しています。アメリカ以外の経済活動が低調あることや、リーマンショック後の世界経済の牽引役を担ってきた中国の経済成長に鈍化の兆しが見えてきたこと、さらにはシェール革命により原油採掘量が増え、供給過剰状態になっていることがその原因と言われています。

 

では、原油価格低下の影響をもろに受けているExxon Mobilの株価低迷は一時的なものでしょうか?

 

あくまで個人的な意見ですが、私はあくまで一時的なものだと思っています。シェール革命や代替エネルギー技術は進んでいますが、石油需要はなくなりませんよね。現在は一時的な需要低迷状態ですが、中国の他にもインドや東南アジア、アフリカといった新興国の成長を考えれば、長いスパンで見ればむしろ需要は伸びてくるはずです。しかもブルーチップの代表格でるあるExxon MobilのPERがなんと"9.9"と一桁台です。

今期利益利回り、予想EPS成長率、国債利回りを比較すると?

今期益利回り: (10.1%)
予想EPS:$4.40 /share
予想EPS成長率: -42.1%
10年国債利回り:1.5〜3%

現在、原油価格は低迷していますので、来年のEPS成長はマイナスになると予想されています。

 

過去10年のROEベースの予想成長率を用いた期待利益率は?

現在の株価:75.01ドル
10年後予想株価: 595.1ドル
期待収益率: 24.6%

 

過去10年のEPS成長率ベースの期待利益率は?

10年後予想株価: 132.2ドル
期待収益率: 8.28%

ROEおよびEPSベースでの計算結果ですは、かなり良好な数値が確認できました。さらに原油価格低下に伴って現在の株価水準ではPER9.9です。リーマンショック時も含む過去10年のPER推移が8.9〜17.1ですから、レンジの底値付近にあります。

 

一部のアナリストは原油価格は1バレル20ドルまで低下するといった予想をする方もいますので、一時的に原油価格がその水準まで陥いると想定します。上述したように、Exxon Mobilの財務は万全とは言えませんが、決して悪いわけでもありません。むしろ、規模の小さいシェール企業などと比べれば、かなり良好です。

 

Exxon Mobileがシェール企業よりも先に倒産してしまう?

 

それは考え難いですね。逆に財務面に不安のあるシェール企業などが先に潰れてしまえば、当然ながら供給リスクが高まり、原油価格は上昇するのではないでしょうか?そうすれば、Exxon Mobilの株価も上昇しますよね。つまり、Exxon Mobilは安泰と言える状態にあると言えます。短期的には魅力のない銘柄かもしれませんが、10年先を見据えた長期的投資の対象としてはかなり魅力的です。

 

 

 

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